再開発された丸の内、中通りを中心に有楽町から丸ビルまでの路、ビルの中の壁など、さまざまな場所にいろいろな「質問」が掲示されるというイベント「KOTOBAMESSE」開催のために、友人である田中未知が帰国していた。
このイベントで使われた質問は、1977年に彼女が出版した書籍「質問」に収められていた365の質問なのだ。2000年にアスペクトから復刊されていた書籍は、今回のイベントに合わせ増刷された。
彼女とは天井桟敷に在籍していた時代の楽しい思い出もあるが、劇団を離れてからご一緒させていただいた音楽の仕事があった。
1978年に制作された東陽一監督、永島敏行主演の映画「サード」の映画音楽だ。彼女の作曲にアレンジとバンドによる演奏を提供した。当時、私が組んでいたロックバンド「Skin Rockets(スキンロケット)」のメンバーと演奏したサウンドが、サードの青春映画としてのムードと時代性を表現することに役立ったようだ。
丸の内のイベントは10月の初めに終了し、多くのウェブサイトがその「質問」に反応した。彼女はまたオランダの片田舎に戻り空を仰ぐ生活を取り戻したことだろう。
イベントや彼女の滞在をリアルタイムでブログに紹介できなかったのは残念だが、私には素敵な計画がある。
「質問」に収められた365の質問を、毎日1編ずつエントリー(投稿→質問)して、不特定の読者からコメント(答え)をもらうブログを1年間やってみたいのだ。これから彼女にプロポーザルを書いて「ブログの力」を理解してもらわなければならない。
はじめまして。chiikoといいます。
トラックバックをありがとうございます。
田中未知さんのご友人の方なのですね。
私はとても偶然に田中未知さんの『質問』に出会いましたが、その直前に田中未知さんが日本にいらしたということを、きょう初めて知りました。
『質問』はとても心揺さぶられる本です。
すばらしい本ですね。
これからも大切に読んでいこうと思っています。
こちらのプログもすばらしいですね。
これからも読ませていただきたいと思います。
よろしくお願いします。では。
投稿情報: chiiko | 2004-11-01 20:20
コメント、ありがとうございます。
多くの方が「質問」の本に反応してくださり、エントリーをアップされていました。
しかし、chiikoさんのエントリーにあの本が出版された1977年、はじめて読んだときと同じ感動を感じました。
27年前には考えられなかったインターネットやブログが、あの質問に新たな次元をもたらすような気がします。
未知さんも「質問」に「答え」が可能な仕組みまでは想像していなかったかもしれません。
ブログによる「質問」サイトが始まることを楽しみにしているのですが。
これを機会にchiikoさんの他のエントリーもゆっくり拝見していきます。
投稿情報: 栗田伸一 | 2004-11-01 20:53
はじめまして。この秋365の質問を全部探そうと丸の内コトバメッセに通いました。思いがけない場所で『質問』を見つけるたび感動しました。丸の内の『質問』のある風景の中を通り過ぎる人たちを観察するのも面白かった。
私がこの本に出会ったのは初版された70年代、小学生の頃でした。いつの間にかなくしてしまい80年代後半に偶然本屋で再会しましたがなぜか?その時は購入せず、2000年の復刻版で再び戻ってきました。そして今年の丸の内。30年近い時が過ぎているのに、今も私に問い続けるこの『質問』って一体何なんだろう?と・・・。丸の内は終わってしまったけれど、今度はネットで『質問』探しができるのを楽しみにしています。
投稿情報: YS | 2004-11-02 09:17
YSさんのコメントにあるように、KOTOBAMESSEで街中に表示された365個の「質問」をすべてみつけることができた方はいるのでしょうか。
その場所を誰かが写真に撮っているのでしょうか。
丸ビル1階 の「質問回答箱」に、自信のある答えを投稿した方は何名いたことでしょう。
質問も答えも全てがデータベースにリンクするブログから、どんな出会いとコミュニケーションが生まれるのか、みなさんと計画してみたいのです。
投稿情報: 栗田伸一 | 2004-11-02 12:38
初めまして。
古い記事に対し大変申し訳ありませんが質問させてください。
あのサードのサントラをされていたスキンロケットの方でしょうか?
映画を観た当初からスキンロケットさんの大ファンになり、情報が無いまま30年以上経過してしまいました。
サード以外でも、スキンロケット作品を視聴できるのであれば、是非情報を頂ければ幸いです。
スキンロケットの演奏活動はもうされていないのでしょうか。
投稿情報: duke | 2012-08-01 05:50
コメントをありがとうございます。
スキンロケットのリーダーだった栗田です。
30年以上も興味を抱き続けていただき、うれしく思います。
スキンロケットの活動は実験音楽が主の目的で、みなさんに聴いていただくという状況が整ったのは、映画「サード」のみです。
私のライブラリー保管の棚には、当時の録音テープが何本かあります。
でも、残念ながらアウトプットするつもりはありません。
それは、もったいぶっているわけでもなく、一人称の音楽として完結しているからです。
同じく、30年以上経ちますが、弟や灰野敬二と組んだ「Magical Power」のアルバムは、探せば今でも手に入ることでしょう。
http://ysfc.weblogs.jp/chronofile/2004/11/magical_power30.html
投稿情報: 栗田 | 2012-08-01 09:07