朝日新聞の夕刊をいつものように開いたら、文化芸能欄におよそ新聞などとは縁のない前衛的なミュージシャン、アート・リンゼイが紹介されていた。胸に愛用のダンエレクトロのエレクトリック12弦ギターを抱えポーズをとっている。
「何か一般的なわかりやすい音楽でもはじめたのかな?」と記事を読んだが、何も以前と変わった様子はなく「ノイズミュージック」の文字がある。
アート・リンゼイはこの12弦ギターを使い独特のチューニングと奏法で、まさにオリジナリティーのあるノイズを奏でる。このギターに取り付けられているリップスティックタイプのピックアップには、コイルの中心にボビンがない独特な構造で、ソリッドな高音から野太い低音まで出すことができる。フェンダーギターの音とは一味違うサウンドなのだ。私もこのサウンドが好きでDanelectroのギターを数本持っている。
結局、記事は新作アルバムの宣伝だった。
記事を書いている近藤康太郎氏は、朝日新聞の新聞記者だったそうでニューヨーク特派員の経験があるとか。現在は過激な音楽評論家になったようで、このような本も出版されている。
リアルロック—日本語ROCK小事典 近藤 康太郎 (著)
アマゾンのレビューには次のように書かれていた。
世界をリードする日本オルタナティヴロック=リアルロック。革命家たちのメモリー、58ミュージシャンの奇蹟を読む!もっとも過激な音楽評論家お待たせのデビュー作。灰野敬二、ハイライズからボアダムズ、少年ナイフまで。
友人の灰野敬二についてなんと書いてあるのか興味はあるが、この新聞記事を見る限り私の知りたいことはあまり書いてない本のように思う。
かつての前衛ミュージシャンまでが元新聞記者の音楽評論家の力を借りて、自分のアルバムの宣伝記事を一般新聞に書いてもらっている。音楽評論家が率先して書いたのかもしれないが、「ノイズミュージック」のような前衛音楽をカジュアルにしたいのだろうか。
その昔、Jazzもどきバンド「THE LOUNGE LIZARDS」でも同じようにエレキギターでノイズを演奏していたがすぐにクビになっていた。あのバンドはもっとパンクなギターサウンドが欲しかったようで、私が見た日本公演ではそのようなギタリストが入り、演奏を期待していたアート・リンゼイはこなかった。最近は子供のころを過ごしたブラジルとロック音楽の融合を試みているようだが、彼のノイズミュージックはもうロックしていないのだと思う。
「アート・リンゼイさん、もうあなたにはDanelectroのギターは似合わないよ!」
「あーとりんぜい」登場ですね。
僕はジョン・ルーリーのラウンジ・リザース時代からの隠れフアンです。
(変態)ボサノバ、やっているの知っていますか?
ちなみに、僕は彼がテレビで演奏しているのを偶然に目撃したことがあります。
とはいっても坂本龍一のバンドでですが。
投稿情報: fuRu | 2004-12-11 12:24
私はDNAやNO NEWYORKからですが、彼がラウンジ・リザースから去ってもあのグループは好きでした。
もともとブラジル育ちなので、ボサノバ系で新しい次元を開拓したのは当然かもしれませんが、デビッド・バーンの展開とも似ているような、もっと遡ればニューヨークはそんなリズムミックスを昔から繰り返して、新しいサウンドを産み出していますね。
saltもお洒落なアルバムですが、新聞の紹介記事ではそこをもっとうまく書いてあげればよかったのにと思いました。
今はボサノバ系の彼を知っている人は多くても、昔のノイズミュージックを知っている人は少ないのかもしれませんね。
投稿情報: 栗田伸一 | 2004-12-11 13:12
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投稿情報: fopikolijok | 2007-09-14 04:24