新年のTV特番で養老先生が言っていたお話し。
自然と共生してうまく付き合うのが日本の里山のような生活。
それは、自然の様子を見ながら、少しだけ人間の都合の良いように「手入れ」する。そしてまた様子をうかがい、手を入れる。
欧米的にブルドーザーなどで全て剥ぎ取って平らにするような「制御」ではない。
自然を手入れするには、人間は五感の全てを使って向き合い、辛抱強く努力を重ねて付き合わなければならないことを学ぶ。その経験が人間性を高め、共生して生きるためのルールを身につけることができるのだ。
人間が作り出した都市を頭だとすると、自然は首から下の体にあたる。その意識を保ちながら生きていると、なんでも人間の考えた通りに制御できる都市型の生活では未来がないことを理解できるようになる。
庭の枯れ葉を集めながらあらためて思う。
この葉一枚々が太陽光線で光合成を行い、二酸化炭素を吸収して炭水化物と酸素を作り出している。燃やせばエネルギーにもなるし、発酵すると肥料にもなる。
シンプルだがすごいメカニズムだ。人間には作り出すことができないしくみがそこにある。そう考えるようになると、広葉樹の街路樹を掃除が面倒だと切ってし
まうような状況に未来はないことがわかる。
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