インドア/アウトドア機ともに、海外メーカー製のブラシレスモータが台頭しているRC飛行機の世界ですが、昨年開催されたF5B世界選手権で優勝したモータグライダー搭載のブラシレスモータが日本製であることを知りました。
Nidec 日本電産のモーター基礎研究所が開発したこのモータ、F5Bの規定に従い機体翼長2m、機体重量2kg。グライダー胴体に合わせたモータサイズは直径39mm以下、重量配分の関係から、モータ重量は325g以内という制約があります。
NidecのF5B用ブラシレスモータは、パワーウエイトレシオ(単位重量あ たりの出力:出力密度)が8kW/kg。これはF1エンジンの6kW/kg を超えているそうで、トップレベルのブラシレスモータ開発競争は、小型高出力高効率モータの限界を極めるチャレンジでもあるんですね。
優勝したのはイタリアのフラティニ・レモ選手で、参加していた日本代表選手3名も同じモータを提供されていたとか。
F5B競技は距離タスク、滞空タスクで構成されており、距離タスクはモータランで垂直に上昇した後、パワー停止、150m間を滑空で往復。高度低下から再度モータランして上昇。これを200秒間繰り返して、何回往復できるかを競うもの。
滑空時の最高速度は 300km/hに達し、距離タスク後の滞空タスクでは無動力10分の滞空飛行を競う。
この競技で各国からの出場機が搭載しているライバルのブラシレスモータはというと、ドイツチームはPlettenberg(プレッテンバーグ)、インドア機用に我々も使用しているNeutrinoモータのメーカーであるNeu Motorsなどが活躍しています。
■Plettenberg
■Neu Motors
興味があったのでNeu Motorsの競技種目別のモータリストを見ると、F3Aにはじまり、F3B、F5Dなど、優秀なモータがHACKER社製の半額くらいで発売されているのですね。
F5B/F class Motor Battery Controller Prop
2 cells 1506/1D/6.7 2S NEU5000EP Castle P125 16/16
F5F 1509/1D/6.7 3S NEU4100EP P125/180 17/18
F5B(4S) 1512/1D/6.7 4S NEU5000EP P180 17/17
F5B(5S) 1510/1.5D/6.7 5S NEU4100EP P180 17/17
F5B(6S) 1509/1Y 6S NEU3300EP P180 17/17
F5D Pylon
3 cells 1110/1.5D NEU3300EP P125 4.2/4.2
4 cells 1112.1.5D NEU3300EP P125 4.2/4.2
5 cells 1115/1Y NEU2500EP P80 4.2/4.2
日本電産はモータ基礎研究用だけでなく、この優秀なモータを製品として発売してほしいですよね。
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