タイトルに何やら略語のアルファベットが並んでいます。
EMA は、 Electric Motor Attachment 、
SLS は、 Self Launch System の意味です。
フロントに電動モータを搭載するモータグライダーとは違い、ピュアグライダーに着脱可能な方法で搭載できるのが特徴。
個人でウインチや曳航索を使わずに手軽にグライダーを飛ばすことができます。このエントリーをUPするきっかけとなったのは、TEAM QUADRA須賀さんからいただいたレポート。手持ちのF3B機とF3J機に、ドイツFlorian Schambeck社製のEMAPOWERを搭載したのです。
F3B機:NYX-Furio
wing span : 3190 mm
length : 1507 mm
weight : 2200 g
wing airfoil : HN-483
wing area : 64 dm2
elevator airfoil : HN-470S
elevator area : 6.1 dm2
こちらのグライダーは、胴体に自作のスペーサー(バルサ製)を介して取付。
フライトの印象:
パワーポッドはそれほどパワフルではありませんが、スムーズな上昇が可能です。
発航にはコツが必要でした。通常モーターONで頭上げダウンで押さえて上昇させるケースが多いですが、真逆でフラップチョイ下げ、エレベーター・フルアップで発航で上手くいきました。大きなサーマルがあって7分ほどサークリングしていましたが、自分の視力では危険な高度になってしまい着陸させました。
Furioは元々大人しい飛行特性の様ですし、平地での飛行も勿論初めてでしたが、ポッドを取り付けての飛行に関してはスピードもそれ程速い訳ではなく、特段変化がある様には感じませんでした。坂戸の空は、Furioには少し狭い感じで、着陸についても大丈夫かなと思っていましたが、2mのタイフーンより機速は遅く、特に問題はありませんでした。
気軽にF3B機を楽しめる様になりました。
F3J機:Vladimir'sModel Supra
wing span : 3500 mm(特注品)
length : 1700 mm
weight : 1500 〜 1700g
wing airfoil : AG-40〜43
wing area : 69.34 dm2
こちらのグライダーは、主翼カーブに合わせポリパテでポッド下面を修正して取付中。
今回、須賀さんが入手されたEMAPOWERは、1つをSoaringUSAから。もう1つを浅原さん主催のRC-sailplane(国内)から購入。個人輸入した前社よりも、RC-sailplaneからの方がアンプ付(Hacker X30)で38,900円と格安だったそうです。
動力アタッチメントだけで程度のいいグライダーが1機購入できる価格です。
安い中華製モータを使った自作ユニットでも、とりあえず使えるものはできるでしょう。でも、性能と信頼性においてEMAシリーズは群を抜いているのです。
Florian Schambeck社のEMAシリーズを一手に扱うklapptriebwerk社のHPに、シリーズの詳細が紹介されています。EMAシリーズには、EMABASIC(機体重量2.5kg)、EMAPOWER(機体重量4.0kg)、EMASCALE(機体重量18.0kgまで)があり、グライダーの種類に応じて使い分けることができます。
EMABASIC
EMAPOWER
EMASCALE
須賀さんが選んだEMAPOWERは重量200g、ドイツのレーナー・モータTyp 1020 を遊星歯車で6.5 : 1にギアダウン。
(写真は1050)
60gのこのモータ、シャフト径:3.17mm。
100,000rpmまでの高回転で高いパワー処理能力が可能です。
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