UAV機やマルチローター機のDIYで有名なサイト「DIY DRONES」の主催者でもあり、米ワイアード誌編集長でもあるクリス・アンダーソン(Chris Anderson)の新しい本が出版される。
これまでにも「ロングテール」や「フリー」など、新しい時代のパラダイムシフトについての著書を出版してきた彼の次のテーマが「 MAKERS メイカーズ(モノ作る人々)」だ。本国アメリカでは昨日、日本では23日に翻訳本が出版される予定。アメリカでは印刷本と同時にAmazonが製造・販売する電子ブックリーダーデバイスKindle(キンドル)で読むことができる電子ブック版も発売されている。
・MAKERS―21世紀の産業革命が始まる
著者:クリス・アンダーソン
翻訳:関美和
単行本: 320ページ
出版社: NHK出版 (2012/10/23)
ISBN-10: 4140815760
価格:1,995円
・米国版ハードカバー
Makers: The New Industrial Revolution
・米国版ペーパーバック
Makers: The New Industrial Revolution
数年前からクリス・アンダーソンが始めたネット上のUAVコミュニティ「DIY DRONES」は、UAV機開発に必要な回路設計からソフトウエア開発をオープン化し、現在では世界の40社とネットワークを組み、製品の開発と販売で数億ドルの売り上げを誇るグループ企業に成長した。
DIY DRONESの立ち上げ前の状況を、米ワイアード誌の片隅にあった彼のHPで見てきた。当時は、LEGOのマインドストームでRC飛行機をコントロールしたり、自作のUAV機を無断で飛ばし、UCバークレー校の構内に墜落させてしまって事件になったりと、一般的なRC飛行機マニアとはやはり、どこか違っていた。そのころから彼の頭の中には、ネットを通じたコミュニケーションと情報共有、デジタルツールとコンピュータがもたらす「物作り」の民主化が将来ビックビジネスになることを予感していたのだろう。
英語版の目次を見る限りでは、巻末のアペンディックスで紹介されている「CAD」「3-D printing」「3-D scanning」「laser cutting」「CNC machines」「electronics」以上、7つのキーワードが21世紀のワークショップを支えるツールのようである。
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