15年間続いたRC飛行機雑誌「RC AIR WORLD」が今月号をもって最終号になるようです。
枻出版社のHPでは「休刊」とありますが・・・
YSFCでは2008年7月にTEAM QUADRAのメンバーと共に取材を受け、「RC AIR WORLD 2008年9月号 Vol.109」に掲載されました。インドアRCのゴールデンエイジといえる時代でした。
RC AIR WORLD 2008年9月号 Vol.109
印刷された書籍や雑誌にとっては冬の時代のはじまり、とまで言われた1990年代の終わりに、それとは逆行するかのようにスタートしたRC AIR WORLD誌。最初は隔月発行ではじまりました。
私はその3号目(1999年4月)を手にして、次の写真の見開きページと出会い、インドアのスローフライ入門を決意できたのです。なので、RC AIR WORLD誌には感謝しています。
RC飛行機に関して専門雑誌や書籍の出版が少ない我が国で、1つの雑誌がなくなるのは寂しいことです。しかし、渡辺さんが書いているように新製品とリンクしたカタログ本的編集方針であったり、遊びのトレンドをお洒落に紹介するといった内容では、模型飛行機好きの読者を増やすことは難しいのです。
最近、紙面サイズを拡大したラジコン技術も同じ印象です。昔のように専門的な情報を手に入れにくい時代は、このような雑誌の広告でも、近所に模型ショップなどない地方のモデラーにとってはわくわくできる目標になりました。言い方を変えれば、その編集方針はトップダウンの情報提供でした。佐渡に移ってから出会ったモデラーの中にも、新作機やパーツ購入の情報元はラジコン技術だけという方がいて驚きました。
インターネットの普及、RTFモデルの台頭、積んで飛ばすだけの消費型モデラー増加など、変化する時代に紙媒体はどのような役割を果たすべきか。それが問われているように思います。
海外に目を転じると、トップダウンのジャンルと共存するように、ユーザー主導のフォーラムを中心とした情報/ノウハウの提供が、インターネットの専門サイトを通じて盛んに行われています。また、模型飛行機の製作や操縦に関する基本的な学習を義務教育で学ぶことができる国もあるのです。最終的には、航空機産業や飛行機文化に対する国民性の違いまで話は広がってしまうのですが。
出版物には雑誌コードというのがあって、出版社でいくつか持っているわけですが、このコード現在はほとんど空きがありません。
新しく刊行物を作る時にコードの取得が大変なので休刊という扱いにしてコードを寝かせます。
なので公には休刊で正しいのですが、事実上の廃刊ですよね。
私は空物RCは初めてまだ日が浅い、所謂積んで飛ばすだけの消費型モデラーの類ですが一つの歴史が幕を閉じたのを感じます。
投稿情報: あさひな | 2013/03/23 00:53
創刊当初からRC WORLD誌の増刊号として隔月で発行され、その方針?は最後まで貫かれたようです。増刊ムック本という出版スタイルは出版各社がよく使う方法で、厳密な雑誌コードよりも緩い決まり事です。
メディアの広告宣伝費の割合が、TVや印刷媒体をインターネットが超えた時代。RC関連のコンテンツビジネスも新しい展開が必要とされているように感じます。
投稿情報: 栗田 | 2013/03/24 09:16