はじめは、今年の5月に手に入れていた無尾翼機の「鵜」です。
今日は風が1〜2m/sと弱く、風向きも北東から北、北西に変わります。
このグライダー、機速が速くないと舵を切ったとたん、翼端から巻き込んで失速します。
滑空テストはうまくいったので、あとは強風が吹くのをまちましょう。
スパン3.7メートルのThermik Cは、チェコのValenta Model 社製F3Jカテゴリーのサーマル機。
その誕生は1990年代前半で、F3J機の初期に活躍した名機であることがわかりました。
その歴史については、RC-SailplaneのHP、Thermal Tekniksの小史に解説を見つけることができました。
以下、その抜粋
Team BananaのSteave Harvey氏は、チェコ出身のVojtech Valentaに出会って、彼の機体を見た時、チェコから機体を輸入する方がよいと決心しました。Neil Webb氏とも相談し、このホームページのリンク集にもあるVJV(Vojtech and Josef Valenta)の輸入代理店として、Thermal Techniksを1991年に創立しました。当時は、F3B機と言えば、Ellipseしかなく、高価で、しかも長い待ち行列がありました。このような中、DOGANという機体がEllipseの半値で良く飛んだためベストセラーになりましたが、HQ2,5/9という翼型であったため、F3Bの競技会ではあまり使用されなかったようです。この後、F3J競技ができ、最初の総モールドモデルのF3J機 としてThermik Bが登場し、トップフライヤーに使用されました。Steaveは、VJVに対し、長くスタンダードとなることを目指したF3J機の仕様を提示し、DOGANとThermikBをベースの翼型としてSD7037を使用した翼長3.4-3.5mのThermik Cを開発しました。ただし、Thermik Cが誕生するまでには2年以上かかり、Thermal Tekniks創立以来の友人NeilはThermik Cの完成を待たずにこの世を去ってしまいました。Neil氏はF3J競技会を英国で最初に行った人物であり、F3Bも含めF3Jへの貢献は非常に大きかったようです。後にF3J世界チャンピオンのトロフィーが授与されその栄誉がたたえられました。Steaveはさらに改良を続け、DOGANの後継機として1996年にはThermik Vを 世に送り出し当時のベストセラーとなりました。1999年には、Thermal Tekniksを変える事件がありました。1998年のF3J世界大会の後、Rob Ashleyが、3名の仲間とともにF3Jに戻ってきました。こうしてTeam Bananaが結成されました。 2つ目の事件は、Rob Ashleyが、Thermal Tekniksのスポンサーの一人になったことでした。Roger Knightsが英国のF3JリーグでThermik Vを用いて優勝しました。しかしながらその欠点も彼によって指摘されたため、それらを解消すべく、Stratosが登場することになったわけです。
■Technical condition THERMIK C
Manufacturer V. J. V. VALENTA MODEL
Wing span 3 500 mm
Lenght 1 515 mm
Aerofoil SD 7037 mod
Elevator profil 9 % sym
Wing area 76,13 dm2
Elevator area V 9,02 dm2
Elevator area T 7,48 dm2
FIying weight 2 800 g
Wing Ioading 36,8 g/dm2
Motor MEGA S 7
Motor Ultra 1600 -8/18 V
Batery 14 pcs Sanyo 1700 SCR
Current cca 35 -40 A
Propeller 13x8 Falco (13,5x7 Robbe)
Nr. off controll. functions 4
心配をよそに、なんの不安もなく、みごとに安定したソアリングを見せてもらいました。Thermik-Cの主翼スパンは3.5mから3.7mまで、数種類存在したようです。尾翼もVテール以外にTテールもありました。
本間さんが搭載モータとして選んだのは、私も個人的に興味を持っていたチェコ/MVVS社製のBLモータ「MVVS 5.6/690 GLIDER」。
このモータはアウター・ローター・タイプのモータをインナーケースに入れた不思議な構造で、既成のアウター・ローター・モータの欠点である「ローターが片持ち状態で回転する」ことを補うデザイン、「両持ち状態で回転」するため、静かで安定した回転をしていました。モータ背面から吸気した空気は、モータ内部の遠心式ファンで強制排出されるという優れもの。
3.5~4.0kg 4 Li-xx/14x9
F3J機であることがわかったので、強風用としてどれほどの風に対応できるのかわかりませんが、初体験のソアリングエリアで活躍してくれる機体であることは間違いないでしょう。
Youtubeには今日のTHERMIK Cと同じ飛びのムービーがいくつかUPされていました。