テクニカルデータ:
翼スパン: 936 mm
機体長: 444 mm
翼面積: 5.07dm²
機体重量: 111g
翼面荷重: 22.2g/dm²
鳥型グライダーや無尾翼機ともつながりのあるWingeron操舵のグライダーを飛ばしてみたくて、Nexus 900を手に入れた。
この小さなセミスケール機は、元はフランスのデザイナーFranck Aguerre氏が開発した「SZD-55-1 Nexus」というモデルで、2009年にフランスの模型専門誌modeleにプランと製作記事が掲載された。そこから興味をもったモデラーたちが、バルサ材やフォーム材を使って自作。そのころのやり取りをドイツのフォーラムで見ることができる。
現在は、製品名を「Nexus 900」としてコンポジット・キットを中国のPeak-hobbyが発売している。
- Stocktaking -
昨年8月30日に初飛行したNexus 900の記録
製作記録をまだ書いていないのに、完成した日の午後に良い風が吹いて、初飛行のタイミングが訪れた。
昼過ぎにメンバーの佐藤さんから連絡が入り、先に素浜に向かい、風の条件が良かった電話してくれることになった。3m/sくらいの北西風なので、小型のWingeron機を試すには良いかもしれない。
pm1:30 「いい風が吹いている」という連絡が入り、素浜へ向かう。
海岸は風速2m/s強といった感じ。日本海の大和堆(中央)にある渦から、風は強弱があり北から南まで変化してくる。
機首に1セル300mAhのリポバッテリーを入れて、テスト開始。
・1投目:ニュートラル設定のまま滑空テスト。CGバランスは良さそうだが、エレベータUPの効きが悪い。
・2投目:スロープ上空に向けてランチ。きれいに滑空し始めたが、左旋回すると同時にエレベータUPを打つが、舵が効かず着地。機体を手に取ると、主翼リンケージがピンから外れ、カンザシも少し曲がって翼が下反角になっている。
・3投目:2投目と同じ飛びを繰り返す。そこで佐藤さんから「主翼迎角が大きすぎるのでは」というアドバイスをもらう。
・4投目:迎角を減らして滑空してみると・・・、旋回もエレベータUPも良く効くようになった。
・5投目:高度を下げずに旋回できるようになったが、追い風で機首上げしてピッチングを始めた。エレベータトリムをダウンに入れたいところだが、先ほどの調整で使い切っていた。そこで2gほどのウエイトを機首に載せる。
・6投目:これで全ての調整が合ったようだ。だが1つ問題が。T尾翼の弱点である垂直尾翼の付け根あたりにヒビが入り始めた。中華キットにT尾翼弱点への配慮はない。カンザシも細すぎるし、左右主翼を留めているバネも緩い。次回のフライトまでに対策しなくては。
Wingeronのリンケージはこんな感じ。
小さいのでピアノ線加工は精度が出せないね!!
9月8日 風速4〜5m/s北西〜北の風
Nexus 900の弱点を全て改良。エルロンの舵角を減らし、エレベータの舵角を増やす。
小さい機体なので軽いと思い込んでいたが、翼面荷重が22.2g/dm²もあるので、今日の風速くらいが丁度いい。何とか高度を維持して滑空ができるようになったが、小さなスパンだからか、突風や風の強弱に翻弄されやすい。
今年の夏は、もう少しスパンの大きな1,700mmのwingeron機「SIGキットSAMURAI」を入手しており、製作する予定だ。